土…テロワールを味わう

ピクールからのお便り「ワイン日和」 - IMAGE COPYRIGHT © PCOEUR ALL RIGHTS RESERVED.

ワインは「テロワールを味わう」という表現がある。

ワイン好き、ワイン飲みの人は「テロワール」という言葉をよく耳にしたことがあるのでは…。

ワインの造り手を訪ね始めた頃「産地やテロワールによって、ブドウが全然違うことがわかる。

その違いがワインの味わいの違いになる」と、教わったことがあった。

いくつものワイン街道を巡ったころ、まさにその言葉通りだと感じた。

丘の斜面の段々畑のような土地にしっかりと根を張っているブドウの樹もあれば、自然の厳しさに耐えた逞しくも静かなるパワーを感じさせる老木、そして今がまさに伸び盛りで将来が楽しみな新芽をつける若樹まで、本当にブドウの樹だけを見てもさまざまだった。

そして、そのワインを堪能してみると、どれ一つとして同じものがない。

そう、それはワインが産地、気候、風土、文化、造り手の決断と手腕などすべてが結集して、どれ一つとして同じではないワインの個性を造りあげていたからだ。

では、「テロワール」って、いったい何? かというと、私がそのときに感じた、ワインに関わるすべての要素をさす場合。

そして、もう一つは、ブドウの植わる畑の土壌を指す狭義の意味で使う場合があるとわかった。

この記事を書いた人は…

AYUMI IKEDA池田 あゆ美

自然派ワイン専門店『ピクール』店主。映画業界、音楽業界、出版業界、IT業界…その時代時代で色濃く表現されるエンターテイメントが好きで、時代のニーズを捉え、それら一つ一つを私は職業としてきました。当時、男性社会と言ってもいいほどの厳しい業界をがむしゃらに走ってきたせいか、身体はボロボロ…。そんなときに訪れた地中海で「食卓」から生まれる人生の楽しさや豊かさに感銘を受け、今のナチュラルワインの仕事へと導かれていきました。ワインだけでなく、食、旅、音楽、映画など、一見関係ないジャンルの感性も大切にして、ワインを選ぶようにしています。ワイン通信販売、業務用卸売、ワインコンサル、セミナーなど、様々なニーズに丁寧にお応えします。