農業としてのワイン造りこそ、基本 – ドラピエ / ミッシェル ドラピエ –

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【今回のワイナリーは…】
ドラピエ / Drappier

【生産者は、こちらの方…】
ミッシェル ドラピエ / Michel Drappier

この地域「Bar-sur-Aube」の天気現地時間 5/8 03:39 計測
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冬を感じる冷たく澄んだ空気のなかで、夜空を眺める。

キンと張り詰めた冷気が輝く星たちをよりキラキラと夜空のダイアモンドのように輝かせる、その美しさと瞬きがシャンパーニュの泡立ちを想起させた。

見るものすべてがワインに直結してしまうなんて、私も終わっているな…と、思うけれど仕方ない。

冬支度ですっかり寂しくなった自然界の色彩を街角のイルミネーションが演出する、師走。

年末年始にふさわしい最上の選択が私にとってはシャンパーニュなんだから。

師走をいっきに走り抜けたあとの乾杯の一杯、その天にも昇るような美味しさと喜びといったら、シャンパーニュ以外に考えらるだろうか。

ここ数年、一年を労う宴も激減していたけれど、今年は復活してきたようで、夜の街も賑わっている。

コロナ終焉とみなされているフランスやイタリアからは、ワインの造り手たちもクリスマス前の日本に続々とプロモーションに訪れる。

そのなかにシャンパーニュ メゾン「ドラピエ」8代目ミッシェルの姿もあった。

鮮やかな黄色いエチケットで知られるのが、「ドラピエ」のシャンパーニュ。

シャンパーニュの生産地としては南端、オーヴ県の村ウルヴィルに醸造所を構える。

フランスの自然派と呼ばれる造り手たちとの食事は、シャンパーニュ ドラピエで始まる。

そして、神に祝福された声を持つといわれる世界三大テノールの一人ルチアーノ パヴァロッティは、歌う前に喉に優しいとドラピエのシャンパーニュを飲んでいたというのだから、驚きだ。

ドラピエの地下セラーは、12世紀にシルタシアン派の僧侶達によって築かれたものが、現在も瓶熟庫として使われていて、当時からこの地でワイン造りが行われていたことを示している。

ドラピエとしての歴史は、1808年に始まり、現当主ミッシェルで8代目。

ほかの大手メゾンと大きく異なるのは、現在までつねに家族経営を続けているということ。

この記事を書いた人は…

AYUMI IKEDA池田 あゆ美

自然派ワイン専門店『ピクール』店主。映画業界、音楽業界、出版業界、IT業界…その時代時代で色濃く表現されるエンターテイメントが好きで、時代のニーズを捉え、それら一つ一つを私は職業としてきました。当時、男性社会と言ってもいいほどの厳しい業界をがむしゃらに走ってきたせいか、身体はボロボロ…。そんなときに訪れた地中海で「食卓」から生まれる人生の楽しさや豊かさに感銘を受け、今のナチュラルワインの仕事へと導かれていきました。ワインだけでなく、食、旅、音楽、映画など、一見関係ないジャンルの感性も大切にして、ワインを選ぶようにしています。ワイン通信販売、業務用卸売、ワインコンサル、セミナーなど、様々なニーズに丁寧にお応えします。