ワインを美味しく 基本編

ピクールからのお便り「ワイン日和」 - IMAGE COPYRIGHT © PCOEUR ALL RIGHTS RESERVED.

食欲の秋の代表的な魚といえば、やっぱり「秋刀魚」庶民の味方、秋の味覚の王様といっても過言ではない魚ですが、この秋刀魚を焼く香りが季節を運んで来ることも少なくなりました。

じつは「さんま」が庶民の味として広まったのは江戸の後期と新しく、「秋刀魚」と書くようになったのは、もっとあとのこと。

それまでは「三馬」という文字が当てられていた時代もあり、明治時代に書かれた夏目漱石の「我輩は猫である」のなかでは「三馬」の表記が使われていたそうです。

脂ののった秋刀魚の定番の調理法は「焼く」田舎暮らしならば、七輪で煙もうもうと焼いて、一匹のまんま大根おろしを乗せ、酢橘と醤油を垂らして、豪快にパクリ。

秋刀魚の旨味や苦味の残る口に、ふっくらと炊き上がった新米をほお張る、想像するだけでお腹の虫が反応しそうです。

我が家でも秋の風物詩として欠かせない秋刀魚、このしっとりとした秋らしい味わいをバジルペーストでより引き立てると、ワインにぴったりと寄り添う一品になります。

今回は、お届けするワインについて、そしてワインを楽しむための秘訣についてご紹介します。

この記事を書いた人は…

AYUMI IKEDA池田 あゆ美

自然派ワイン専門店『ピクール』店主。映画業界、音楽業界、出版業界、IT業界…その時代時代で色濃く表現されるエンターテイメントが好きで、時代のニーズを捉え、それら一つ一つを私は職業としてきました。当時、男性社会と言ってもいいほどの厳しい業界をがむしゃらに走ってきたせいか、身体はボロボロ…。そんなときに訪れた地中海で「食卓」から生まれる人生の楽しさや豊かさに感銘を受け、今のナチュラルワインの仕事へと導かれていきました。ワインだけでなく、食、旅、音楽、映画など、一見関係ないジャンルの感性も大切にして、ワインを選ぶようにしています。ワイン通信販売、業務用卸売、ワインコンサル、セミナーなど、様々なニーズに丁寧にお応えします。