【今回のワイナリーは…】
ドメーヌ オヤマダ / Domaine Oyamada
【生産者は、こちらの方…】
小山田 幸紀 / Oyamada Koki
くもり
6.2℃
89%
0.47m/NE
21:26
07:35
幼い頃、私の田舎ではお茶やブドウの栽培が盛んだった。学校の行事では毎年、茶摘みをしていたし、夏には日陰で風の通るブドウ棚の下で、涼をとらせてもらった記憶がある。
夏休みプールに通う時期になると、紫色や黄緑色の色鮮やかなブドウが棚からこぼれ落ちそうなくらいにたわわになり、とてもおいしくなっていた。
日本のブドウ酒の歴史をひも解くと…本格的にワイン造りが始まったのは、明治時代になってからと日がまだ浅い。
山梨の青年2人が、来日した外国人から伝授された知識と書物などから、ワイン醸造を試みたことが原点。
当時、好まれていたのは甘いジュースのようなブドウ酒で、辛口のワイン造りが発展したのは、ここ40年くらいと、チリなど新世界のワイン産地と比べても、とても歴史が新しいといえる。
日本ワインや日本の農業を元気にしなければという思いから「ペイザナ農事組合法人中原ワイナリー」を立ち上げた、小山田 幸紀さん。
その小山田さんの山梨市江曽原日向のブドウ畑に6月下旬のある日、私は立っていた。
小山田さんに、畑の手伝いをさせて欲しいと願い出ていたのが、ついに叶ったこの日は、ブドウのカサかけ作業の手伝いをする。
例年であれば梅雨の真っただ中、心配した雨は降らず、この日は青い空が広がり燦々と太陽が輝いていた。
畑は南向きの急斜面で、垣根栽培で南系のヴィニフェラ種(ワイン用ブドウ品種)が混植されている。
冬でも暑さを感じるほど日当たりが良く、春の訪れも早いというこの畑、6月の晴れた日は、太陽を近くに感じるほど暑い。
この記事を書いた人は…
AYUMI IKEDA|池田 あゆ美
自然派ワイン専門店『ピクール』店主。映画業界、音楽業界、出版業界、IT業界…その時代時代で色濃く表現されるエンターテイメントが好きで、時代のニーズを捉え、それら一つ一つを私は職業としてきました。当時、男性社会と言ってもいいほどの厳しい業界をがむしゃらに走ってきたせいか、身体はボロボロ…。そんなときに訪れた地中海で「食卓」から生まれる人生の楽しさや豊かさに感銘を受け、今のナチュラルワインの仕事へと導かれていきました。ワインだけでなく、食、旅、音楽、映画など、一見関係ないジャンルの感性も大切にして、ワインを選ぶようにしています。ワイン通信販売、業務用卸売、ワインコンサル、セミナーなど、様々なニーズに丁寧にお応えします。