【今回のワイナリーは…】
ドメーヌ オヤマダ / Domaine Oyamada
【生産者は、こちらの方…】
小山田 幸紀 / Oyamada Koki
くもり
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21:26
07:35
「ルミエールの小山田さんが独立するらしいよ」
そんな噂話を耳にしたのは、ワイン関係者たちと会食をしているときだった。
ルミエールといえば、明治時代から続く山梨を代表する老舗のワイナリー。日本のワインの「甘味ブドウ酒」から「本格ワイン」に転換する時代を担ってきたワイン蔵でもある。
そのワイナリーの顔として、栽培と醸造の責任者を兼務する小山田 幸紀さんが独立する。小山田さんは、独立してどのようなワインを造るのだろう…個人的にとても興味を抱いた。
2000年初め頃、日本ワインは新しい時代を迎えようとしていた。
そんな中、ルミエールではどういうワインを造るのか、小山田さんは、ずっと考えていた。
ブドウの栽培においては、「農薬を使うことが必ずしも安定した良いブドウを生産できるわけではない」と、感じていた。
『クロード クルトワのラシーヌ 1999年』を飲みながら、その栽培方法である、ビオディナミに興味を持った。
けれど、ヨーロッパと日本の農業のスタイルには大きな差がある。果たして、日本でもこのビオディナミが有効なのだろうか。
実現することが難しいという反対意見もあったが、覚悟を決めて、2004年からビオディナミ農法をスタートした。
この記事を書いた人は…
AYUMI IKEDA|池田 あゆ美
自然派ワイン専門店『ピクール』店主。映画業界、音楽業界、出版業界、IT業界…その時代時代で色濃く表現されるエンターテイメントが好きで、時代のニーズを捉え、それら一つ一つを私は職業としてきました。当時、男性社会と言ってもいいほどの厳しい業界をがむしゃらに走ってきたせいか、身体はボロボロ…。そんなときに訪れた地中海で「食卓」から生まれる人生の楽しさや豊かさに感銘を受け、今のナチュラルワインの仕事へと導かれていきました。ワインだけでなく、食、旅、音楽、映画など、一見関係ないジャンルの感性も大切にして、ワインを選ぶようにしています。ワイン通信販売、業務用卸売、ワインコンサル、セミナーなど、様々なニーズに丁寧にお応えします。