ノエライズム…色香漂うエレガンス – ノエラ モランタン –

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【今回のワイナリーは…】
ノエラ モランタン / Noëlla Morantin

【生産者は、こちらの方…】
ノエラ モランタン / Noëlla Morantin

この地域「Thésée」の天気現地時間 4/26 05:30 計測
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その昔、耳元で囁くような、甘く優しいウィスパー ボイスの歌姫に癒された時期があった。

それは、都会の街をたおやかな風に乗って漂う花びらのようで、ふわふわと心地よい気分へ誘ってくれた。

綿菓子のような歌声は、柔らかで、フワーッとした食感。口の中で甘みが溶けて広がる。

しかも、それは不思議な余韻を残していく…そんな印象だった。

そのウィスパー ボイスを思い出させたのが、ノエラ モランタンだった。

彼女のワインは、何の情報もなく飲んでも女性が造っているとわかる。

柔らかさと優しさに満ちていて「あ〜、艶やかな果実味が旨味たっぷりで色香があって、やさしく口の中で溶けていく」そう感じた。

ワインが喉を通る瞬間、春の訪れを喜び、雲の切れ間からこぼれる日差しに遊ぶ蝶の気分になった。

ロワール地方に少し遅い春が訪れる5月のある日、私はシェール川を見下ろすプイエ村にある彼女のドメーヌを訪ねた。

笑顔で迎えてくれた彼女は、早速、畑とセラーを案内してくれるという。

ワイン造りで大切にしていることを話しながら、ブドウ畑に向った。

「ワインは畑、ブドウからできているといわれるでしょ? 私の仕事はブドウ畑が中心なの」

彼女は、不安定さのないエレガントなワインを目指している。

そのためには、畑でも、醸造でも仕事は時間をかけて丁寧に、妥協をしないことが重要…ということだった。

この記事を書いた人は…

AYUMI IKEDA池田 あゆ美

自然派ワイン専門店『ピクール』店主。映画業界、音楽業界、出版業界、IT業界…その時代時代で色濃く表現されるエンターテイメントが好きで、時代のニーズを捉え、それら一つ一つを私は職業としてきました。当時、男性社会と言ってもいいほどの厳しい業界をがむしゃらに走ってきたせいか、身体はボロボロ…。そんなときに訪れた地中海で「食卓」から生まれる人生の楽しさや豊かさに感銘を受け、今のナチュラルワインの仕事へと導かれていきました。ワインだけでなく、食、旅、音楽、映画など、一見関係ないジャンルの感性も大切にして、ワインを選ぶようにしています。ワイン通信販売、業務用卸売、ワインコンサル、セミナーなど、様々なニーズに丁寧にお応えします。