シャンパーニュのグランヴァンを造る – ルクレール ブリアン / エルヴェ ジェスタン –

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【今回のワイナリーは…】
ルクレール ブリアン / Leclerc Briant

【生産者は、こちらの方…】
エルヴェ ジェスタン / Hervé Jestin

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『星の王子さま』が人生の大切な教えを説いてくれる本で、読めば読むほど深い作品なんだとわかったのは、ずいぶん大人になってからのことだ。

小さな頃、『星の王子さま』『ひさの星』『よだかの星』と星の絵本は3冊あって、ほかの星の本は切なくて大好きだったのに、『星の王子さま』だけは、まったく進まなかった。

「これどういう意味?」「なんで? どうして?」と、母を質問攻めにして、結局、途中で読むのをやめてしまった。

「そうか!」こんな話だったのか…と胸を打たれたのは、自分が大きくなっていろんな経験を積んでからだ。

王子さまのファンタジー物語なのかなと読んでみると、全然そうじゃなくて、話の中に隠された鍵が見つかるたび、むしろ心にグサグサと刺さった。

それは、成長とともに、わかりにくく複雑になっていく世界を読み解く鍵のようでもあり、自分の人生を切り開くことのできる鍵みたいなもの…のようにも思えた。

じつはそれは、抽象的に書かれたストーリーを、自分自身が意味づけしながら読めるようになったから、なんだけれど。ただ漠然と読んだだけでは、深くは理解できないだろう。そんなことも、大きくなってから学んだ。

で、何がいいたいかというと、人生の大切なこと、例えば人生哲学や思想的なことも、そのまま事実(言葉)を受け取るのではなくて「どう解釈するのか」そして「どう実践していくか」が、人生を「まあ、そんなものか」と支えてくれたり、変えるポイントになるってこと。

それは、今、この年齢になっても、ワインの造り手たちから、いつも教わることだ。

「シャンパーニュのグランヴァンを造る」と語ったのは、来日の試飲セミナーでエルヴェ ジェスタン氏。

シャンパーニュ地方で「天才」とか「カリスマ」と呼ばれている彼は、デュバル ルロワで20年以上に渡り、醸造長をつとめ、その後は、オーガニックの泡専門の栽培、醸造コンサルタントとして活躍する人物。

この記事を書いた人は…

AYUMI IKEDA池田 あゆ美

自然派ワイン専門店『ピクール』店主。映画業界、音楽業界、出版業界、IT業界…その時代時代で色濃く表現されるエンターテイメントが好きで、時代のニーズを捉え、それら一つ一つを私は職業としてきました。当時、男性社会と言ってもいいほどの厳しい業界をがむしゃらに走ってきたせいか、身体はボロボロ…。そんなときに訪れた地中海で「食卓」から生まれる人生の楽しさや豊かさに感銘を受け、今のナチュラルワインの仕事へと導かれていきました。ワインだけでなく、食、旅、音楽、映画など、一見関係ないジャンルの感性も大切にして、ワインを選ぶようにしています。ワイン通信販売、業務用卸売、ワインコンサル、セミナーなど、様々なニーズに丁寧にお応えします。