アロマ香る、魔法のシャンパーニュ – アンドレ ボーフォール / ジャック ボーフォール –

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【今回のワイナリーは…】
アンドレ ボーフォール / Andre Beaufort

【生産者は、こちらの方…】
ジャック ボーフォール / Jacques Beaufort

この地域「Bar-sur-Seine」の天気現地時間 11/23 10:46 計測
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アンドレ ボーフォールのシャンパーニュを始めて飲んだときに感じたのは、この人のシャンパーニュの香りと味わいは、ほかのものとぜんぜん違うということだった。

カモミール、菩提樹、タイム、洋梨、完熟のリンゴ、グレープフルーツ…グラスから溢れる自然のアロマといい、口のなかに広がるまるく豊かな果実味といい、まったく新鮮そのものだった。

華やかでエレガントなお酒の代名詞シャンパーニュという印象だけでなく、とても心地良い薫りのするやわらかい花のように、飲むものを優しく包み込んでくれるような、おおらかな雰囲気があり、いや、これはすごいなと感心しないわけにはいかなかった。

ある日、朝の光のなかで、光の色、鳥のさえずりを感じながら深呼吸をした。

その瞬間、ふわりと漂う香りがボーフォールのシャンパーニュのようで、自分の嗅覚を疑った。

けれど、それは間違いようもなく、私が好むアロマオイルが放つ、優しく甘く、穏やかな香り。なんだか、とても不思議な体験だなと思った。

それから間もなく、アンドレ ボーフォールは、独自のアロマテラピー農法でブドウを栽培していると知った。

日本が梅雨に入る頃、私は決まって梅雨空にしばしお別れをして、フランスへ飛ぶ。

その時期、ワイン産地では、ブドウの小さい白い花が咲き、畑には甘い香りが漂う。その可憐な花を見ながら、ワインの造り手たちと語らう。その瞬間を楽しみに幾度となく出かけているけれど、なかなか白い花に巡り会えない。

それもそのはず、ブドウが花をつけるのは、たったの二週間なのだから。

今回こそ、シャンパーニュでもその瞬間を…と心を弾ませながら、車を走らせる。

この記事を書いた人は…

AYUMI IKEDA池田 あゆ美

自然派ワイン専門店『ピクール』店主。映画業界、音楽業界、出版業界、IT業界…その時代時代で色濃く表現されるエンターテイメントが好きで、時代のニーズを捉え、それら一つ一つを私は職業としてきました。当時、男性社会と言ってもいいほどの厳しい業界をがむしゃらに走ってきたせいか、身体はボロボロ…。そんなときに訪れた地中海で「食卓」から生まれる人生の楽しさや豊かさに感銘を受け、今のナチュラルワインの仕事へと導かれていきました。ワインだけでなく、食、旅、音楽、映画など、一見関係ないジャンルの感性も大切にして、ワインを選ぶようにしています。ワイン通信販売、業務用卸売、ワインコンサル、セミナーなど、様々なニーズに丁寧にお応えします。